健全なる精神は

健全なる精神は健全なる肉体に宿る。

本当にそのとおりだと、戸田公園でボート部員の学生たちの姿を見たり、触れ合う機会を得るたびに思います。

5月18日から昨日の20日まで、「全日本軽量級選手権」という競技会がありました。


「軽量級」の出場資格は、男子が体重72キロまで、女子が体重60キロまでの選手なのだそうです。
このパンフレットは、成蹊大学の部員さんから頂戴したものです。
19日の土曜日、本部で買い求めようとしたら、「売り切れ」だったんです。
愛犬みんみんと遊んでくれた学生さんたちと話をしていたときに、何となく買えなかったと口を滑らせたとき、「あげますよ」と差し出してくれたのです。一部千円なので、お財布からお金を取り出したのですが、受け取ってくれませんでした。強引にお金置いてくればよかったなあ。こんど行くとき、何か差し入れしなくちゃ!

試合前日の夕方、みんみんを連れて散歩していると、声をかけてくれたボート部員たちが疲れ切った声で「あ〜、可愛いなあ。癒されるなあ」とつぶやきました。
試合に備えて練習しすぎだから疲れていて、癒しを求めているのだろうと思ったのですが、このとき、それだけではないことを知りました。

出艇(つまりスタート)1時間前に出場選手は計量を受けなくてはなりません。ボクシングと同じです。ここで体重がオーバーしていたら失格となります。だから、ギリギリの選手は本当にボクサーのように数日前から食事制限をしたり、走り込みで体重をコントロールしなくてはならないのです。

「毎日、何回も体重はかってるやつもいるんですよ。見ていて、可哀想になる」

聞くのも辛い話でした。ボート競技はものすごいスタミナを消耗するというのに、思い切り食べることができないなんて。ああ、切ない!肉体的にもきついのに、これは精神的にも大変なストレスがかかっていることでしょう。いいですとも、みんみんを可愛がって癒されるのなら、好きなだけ撫でてやってください!そして、レースが終わったら、焼き肉か何か、ぜひガッツリ食べてもらいたいものです。



快晴のボート日和!
18日はウィークデーなので観戦できませんでしたが、週末は朝から張り切って戸田を訪れました。
それにしても、みんみんはよく付き合ってくれました。

完全に「犬の散歩」の域を超えてます。
わたしのボート観戦に、みんみんは付き合ってくれているだけなのです。



どのレースも迫力満点!
「戸田レガッタ」のときとは違うスピード感でした(ただし、戸田レガッタの最後のエイトは素晴らしかったけれど)。全国の大学のボート部対抗戦の趣があり、そこに実力派の実業団チームが加わり、まさに日本のボート競技の頂点を見る思い。競り合うときの迫力はもちろんのこと、何艇身も離されてもなお必死に食らいつこうとする気迫、見応えがありました。


ボート競技の華、エイト。チームの名前を背負ってスタートに向かう背中に、心の中で声援を送りました。

母校というわけではないけれど、特に声援を送ったのが一橋大。


一橋大のエイトは予選を一位で通過したのですが、決勝では他校に押され、入賞を逃してしまいました。
祖母の従兄弟にあたる親戚の大叔父が、大昔に一橋大のボート部員だったのです。そんなことから「エイトの決勝では絶対に一橋大を応援しよう」と決めました。どこか応援するチームを決めないと、レースは見ていても面白くありません。




「ラスト〜!もっと上げて〜!がんばれえ!!!」

結局、わたしも骨の随まで体育会人間なのだなあ。
でも好きだなあ。
社会に出てしまうと、大声を出してまっすぐ応援する機会などめったにありません。
エイト決勝以外では、日頃からみんみんを可愛がってくれる大学のボート部すべてを応援しました。
東京経済大、成蹊大、立教大、明大などなど。
みんな、気持ちのいい若者たちばかりです。


厳しい練習と苦しい体重コントロールを乗り越えて、頂点に立った選手たち。
表彰式では、もちろん、心から精一杯の拍手を送りました。

レースが終わって疲れているのに、選手たちは休むことができません……。

日曜の最終レースが終わるころには、すでに地方の大学や実業団チームの帰り支度がはじまっていました。
北海道、宮城、山口、滋賀、鳥取、富山、それから中京地区。遠いところから遠征して来たチームがたくさんありました。レースが終わっても休む間もなく帰り支度をして、夜通し故郷を目指すのでしょうか。
大型トレーラーに積まれていくボートを見ていると、楽しい大会が終わった感がひしひし迫り、寂しくなってしまいました。

明るい5月の週末を楽しませてもらい、がんばった選手のみなさんには大感謝です。
お願いだから、今日からはお腹いっぱい食べてね!




玲子のカルペディエム

カルペディエム Carpe Diemは「今を生きよ」という意味のラテン語です。毎年、誕生日に外国のお友だちがこの言葉を贈ってくれて気にいりました。今は富士山の麓でミニチュアダックスのみんみんと暮らしていますが、40年ほど暮らした東京からのいわゆるUターン組です。通訳や翻訳(英語)を生業とし、今は地元のがん専門病院で医療スタッフの英語のお手伝いをしてます。ジャズ、ブラジル音楽、歌舞伎が好きです。

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