健康な病人になる








告白します。
先週、検査の結果が出まして、やはりシェーグレン症候群(Sjögren's Syndrome)であると診断されました。発症したのは、2011年、震災の年です。あの年の9月に伊勢神宮へひとり旅しました。「もう天災を収めてください」と心を込めて祈りに行ってきました。そのとき、口の中に経験したことのない違和感を覚え、ドラッグストアで歯肉炎用の軟膏を買ったりしたことを覚えています。歯肉炎でも何でもなく、歯科医に診察してもらっても問題がわからず、日本医科歯科大を紹介されました。

大学病院でも口の中に問題が見つからず、「脳の誤動作である。脳の信号を遮断する薬を処方する」ということになりました。当時、脳科学の研究室にいたこともあり、「そんな薬を飲んではいけない」と強く忠告されました。不安が募り、その治療は中止しました。

口の中の違和感はひどくなるばかりで、特にクッキーやチョコレートケーキなどを食べると、不快感でいっぱいになるのですが、どうすることもできません。どういうことなのかわからないまま、以前もブログに記したとおり、2012年はそれ以外の健康障害で大忙し。夏風邪が治らず、夕方になると熱が上がり、軽い肺炎ではないかと言われて仰天。抗生剤が効かないので、何回か点滴でしのぎました。夜中に突然の激しい吐き気に襲われ、一晩中、30分おきに嘔吐したこともありました。天井がグルグルと回るようなめまい。初めての経験に戸惑いました。マンション内に内科があって助かりました。ヨロヨロと診察を受け、吐き気を止める薬をもらい、脳外科の受診を勧められました。結局、病名が判明したのは耳鼻咽喉科で、サッカーの澤穂希選手と同じ「突発性良性頭位めまい症」とのことでした。そんなことに気をとられ、口の中に違和感については我慢していました。

御殿場に引っ越ししてから、歯のクリーニングで歯科へ行ったとき、「ドライマウスではないか」と指摘されました。意識していませんでしたが、唾液の分泌が少ないというんです。「シェーグレン症候群かもしれない。専門医の受診をしたほうがいい」と言われました。その後、ある内科医に「おそらくシェーグレン症候群で間違いないだろう。来週、血液検査などを行おう」と言われたのですが、その医師自身が体調を崩したことから検査は立ち消えになっていたんです。

シェーグレン症候群は免疫不全の病気で、難病に指定されているそうです。つまり、治療法が無いのです。原因は不明だそうです。今のところは唾液の分泌が少ないという症状だけですが、10年ぐらい経過すると、もっといろいろな症状が出てくることもあるのだそうです。たとえば、ひどい関節炎。全身が痛み、横になって寝るのも辛いと聞きました。それは困る。

これまでずっと健康には自信がありました。ゴルフはここのところご無沙汰してますが、一時はすごく頑張ってました。栃木のクラブのメンバーになって、誘われた水戸でラウンドしたあと栃木に移動し、市内のビジネスホテルに一泊して翌日は7時過ぎのトップスタートで自分のクラブでラウンド、なんていう冬もありました。今だって、時間があればヨガを楽しくやってます。いい歳ですが、肺活量は20代並み。体力には自信があります。いや、自信がありました。

元気なんです。健康に気をつけて、身体に良いものを食べてるし、御殿場に来てからは自分で作るものが中心の食生活。野菜を作って、それを食べるスローライフ。なんだけど……。

シェーグレン症候群が進行しないように、何らかの治療を受けます。
12月上旬に専門医を訪ねる予定です。
たぶん、ステロイド剤を服用したりするんでしょう。副作用なんかが気になるな。
だけど、倒れるわけにはいかない。前に進まなくてはいけない。

どうやら「病人」らしいんだけど、めちゃめちゃ元気です。病気と共存する人生もアリ、と思っています。


玲子のカルペディエム

カルペディエム Carpe Diemは「今を生きよ」という意味のラテン語です。毎年、誕生日に外国のお友だちがこの言葉を贈ってくれて気にいりました。今は富士山の麓でミニチュアダックスのみんみんと暮らしていますが、40年ほど暮らした東京からのいわゆるUターン組です。通訳や翻訳(英語)を生業とし、今は地元のがん専門病院で医療スタッフの英語のお手伝いをしてます。ジャズ、ブラジル音楽、歌舞伎が好きです。

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