相棒のみんみん。来月の6日になれば、いよいよ1歳、もうすっかり大人のわんこです。
9月末に避妊手術を受けました。
みんみんにこの手術を受けさせるにあたり、実はずいぶん悩みました。
健やかに成長し、元気いっぱいのみんみんを見ていると、健康な体になぜわざわざメスを入れなくてはならないかと迷ってしまい、決心がつきませんでした。それから、同じ「雌」として、もう一生子どもが産めない体にしてしまうことに心が疼きました。うしろめたさ。それもありましたが、もっと大きな悲哀のような感じを覚えていました。
ごめんね。
お前だって赤ちゃんを産んでみたかっただろうにね。
かわいそう、なんて言葉では埋められない悲しさでした。
それは子どもを産まない人生を歩むことになってしまった自分自身が感じてきた悲哀と同じでした。望んでそうなったらまだしも、子どもが欲しかったのですから。母親になりたいと、ずっと思って生きてきたのに、それが叶わないのですから。
みんみんは何にも考えていないだろうけれど、動物的な本能しかない犬なら産んで、育てるのが当たり前。当たり前じゃない一生を押し付けることになることに、自分と同じ悲しみを覚えてしまったのですが。
手術した日は入院し、翌日退院して家に戻りました。
家に帰ると、何だか久しぶりのように大喜びで駆け回っていましたが、さすがに痛みがあるのか、ケージの中のベッドに丸くなってしまい、あまり部屋に出て遊びたがりませんでした。
縫合したところにはガーゼとテープが貼られてました。2日後、元気そうだったので、抱っこして荒川土手を散歩しました。歩いたのは飼い主。みんみんはずっと抱っこでした。
荒川の土手の上に座って、風に吹かれながら、じっと川を眺めていました。何を考えていたのでしょうか。
何も考えてないな、きっと(笑)。
その翌日、仕事から戻るとガーゼもテープも消えていて、縫合した縫い目がむき出し!
どうやら食べちゃったらしいのです。しかも時折、歯を糸に当てるギターの弦みたいな音がする!ぞっとして、動物病院に抱えて行きました。
結局、みんみんは傷の周囲のコラーゲン繊維の部分が薄くて、縫い合わさり方に問題があり、5ミリほど開いたまま傷口が合わさってしまったことが判明しました。開いたところがぷっくり膨れていて、再手術の必要があると言われました。もう痛い思いはさせたくない。必死に獣医に頼むと、5ミリの開口部から大事な臓器の一部が出てしまう危険があると指摘されてしまい、口をつぐまざるを得ませんでした。
でも、しばらくは犬の本能で傷を塞ごうとして肉芽組織が広がるので、すぐにどうこうということはないだろう。1〜2ヶ月ほど様子を見ましょう。獣医さんにそう言われて、少し胸をなで下ろしました。
幸い傷はきれいに癒え、ぷっくり膨らんでいたところも次第に平らになりつつあります。
みんみんはまた元気いっぱいになり、毎日いたずらばかりしてわたしを困らせます。そうやって元気な姿でいつづけてくれるなら、ちくちく痛んだわたしの心の傷も一緒に癒えるのではないかと思います。
そして、みんみんが手術したおかげで大病することなく、ずっと元気でいてくれるなら言うことなし、です。
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